ゴミ対策の徹底、脱炭素の工夫などを凝らし、国全体として環境保全に取り組み、“環境先進国”として知られるフィンランドは、SDGs達成度世界1位にも輝いています。
『そんな環境先進国で“環境学”を学んでみたい』と志した筆者は今フィンランドのヘルシンキ大学で交換留学を行っています!これからの10か月間、日々のフィンランドでの暮らしで見られるサステナブルな様々な一面をご紹介していきます!
フィンランドのゴミ対策
フィンランドは国土の約75%が森でおおわれていることから、フィンランド人は森を愛し、自然と深く関わりながら日々過ごしていることもよく知られていますね。このように、自然を愛するフィンランド人は日々の生活から環境保全への意識が強く、日常的に環境対策に取り組む様子がいたるところで見受けられます。
ゴミ分別の徹底
フィンランドでは、ゴミの分別も徹底されています。下の写真はヘルシンキ・ヴァンター国際空港のゴミ箱の写真です。
左から紙ごみ、生ごみ、ペットボトル、プラスチックゴミ、段ボール、混合ゴミ(Paper、bio waste、plastic bottles、 plastic, cardboard、mixed waste)のように6種類に分別するよう指定されています。国の入り口である空港の時点で、ゴミの分別がここまで徹底されている様子は、まさにフィンランドのゴミ分別の徹底度を表している光景といえるのではないでしょうか。
実際に、私が住んでいるドミトリーでも同じような分別方法で分けてゴミを出すように指定されています!
お金が返ってくるリサイクルマシーン
フィンランドの大手スーパーマーケットの前にはペットボトル、缶、瓶のリサイクルマシーンが設置されています。
そのマシーンに缶・ペットボトル・瓶を入れると、入れた種類のゴミとその数に相当する返金される金額が表示されたレシートを受け取ることができます。
具体的には、缶・ペットボトル・瓶それぞれ1本当たり、0.15€(≒24円)、0.10-0.40€(≒16-63円)(サイズによって値段が変わる)、0.10€(≒16円)のキャッシュバックを受けられます。(下図参照)
そのレシートを持ってスーパーのレジに向かえば現金でその金額を受け取ることができ、買い物の際にそのレシートを見せれば、その分を減額してもらうことができます。
ただし、このリサイクルマシーンでカウントされるのはフィンランドで購入した商品のペットボトル・缶・瓶に限られます。
フィンランドの商品には、下図の中央のように“0.20€(≒32円)”とキャッシュバックされる額が記載されています。
リサイクルマシーンの使い方を動画で見たい人はこちらをチェックしてみてください!
このリサイクルマシーンのおかげか、フィンランドでペットボトルや缶が路上に落ちているところをまだ私は見たことがありません!!!時々見かける、ペットボトルや缶を拾い集めてちょっとしたお小遣い稼ぎをしている人たちのおかげでしょうか、、?(笑)
市民が主体的にゴミ拾い、街の環境保全に参加する仕組みとして定着していることがよくわかりますね。
フィンランドのゴミ対策に学ぶ
幸い、日本は今のところ、路上にゴミが落ちているところを見かけるところはほとんどないですが、外国人観光客が急増していたり、外国人労働者が増えていくであろうことを考えると、フィンランドのように、どんな人でも主体的に環境保護に参加したくなる仕組みづくりが求められていくのではないでしょうか。
環境先進国の先進的な取組みから少しずつ取り入れていきたいですね!
文・構成・写真/SD学生編集部(M.M 在フィンランド)