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鶏の骨まで一緒にひき肉に!!?食糧危機に挑むSuperGroundのチキンナゲット

by SD学生編集部
2023年3月17日
in グローバル
鶏の骨まで一緒にひき肉に!!?食糧危機に挑むSuperGroundのチキンナゲット

出所:SuperGround

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私たちにとって身近な食品の一つである鶏肉。今や、毎年660億羽以上の鶏が食肉として加工されているといいます。食肉の中で比較的安価な鶏肉は、私たちの食卓の強い味方と言っても過言ではありませんね。しかし、悲しいことに、この鶏肉の安価は動物福祉を軽視し、効率と安定的な生産を重視した、”工業畜産”とも言わんばかりの工業的方法で飼育することで実現できるものであることは否定できません。従来の何倍もの速さで急激に太らせ、効率的に鶏肉を生産する非人道的な生産方法で今後も大量に鶏肉を生産し続けていいのか、これは考え直すべき問題ではないでしょうか。

また、鶏肉の生産には大きな環境負荷も伴います。鶏肉生産には4kgの穀物、4.7tの水、穀物の生産にかかる広大な土地が必要とされます。大きな環境負荷を無視して、このまま鶏肉を生産し続ける是非についても考える必要があるでしょう。

(参考:「代替⾁の開発と今後の展開―植物⾁と培養⾁を中⼼に―」遠藤真弘)

このような状況を背景に、代替肉や培養肉などの新しい”お肉”が登場しており、そんな新しいお肉も我々にとって身近な存在になってきたのではないでしょうか。とはいえ、従来のお肉の食感やそのままの味わいを楽しみたい!という思いを抱いている人も少なくないでしょう。

そんなニーズを叶え、かつ、より持続可能な方法で鶏肉を楽しむ新しい技術を提案する、フィンランドの新しい企業が近年、登場しました!

骨まで一緒に「ひき肉」に~フィンランド発SuperGround~

フィンランド発食品技術スタートアップ企業SuperGroundは食品をもっと環境負荷が小さい方法で、効率的に、栄養価高くつくりたいという思いから2021年に創立されました。SuperGroundは”鶏肉の骨”を食品生産に活用する新しい加工技術を生み出し、骨まで一緒にひき肉にしてつくられたチキンナゲットやミートボールなど、少し新しい食の選択肢を提案しています。

今まで私たちは家畜の”骨”を出汁(スープ)をとるためにごく普通に使ってきていましたが、その他の方法で食の選択肢として活用することはほとんどありませんでした。しかし、骨にはカルシウムが豊富に含まれているなど、高い栄養価が期待できます。また、カルシウム欠乏症は世界的に深刻な問題と化しており、35億人以上もの人々がカルシウム欠乏症のリスクにさらされているとのことです。(参考:Dietary calcium and zinc deficiency risks are decreasing but remain prevalent, Nature)

そんな骨の食品としてのポテンシャルとニーズに注目して、SuperGroundは『鶏肉の骨を安全かつ目立たない方法で食品に活用する』方法を開発しました。鶏肉の骨と植物性タンパク質の混合物に熱ショックを加えて押し出し機にかけ、鶏肉の骨を限りなく粉砕すると同時に柔らかくします。そしてその粉砕された骨らを従来の鶏ひき肉と混ぜ合わせ、SuperGround社ならではの『骨入り鶏ひき肉』を生産するのです。(参考:「鶏肉を骨までひき肉に加工、新たな技術は食糧危機の“救世主”になるか」WIRED JAPAN)

鶏肉の重量の約35〜40%が骨であるため、同社のこの技術を用いれば、一羽の鶏から最大30%多くの鶏肉ベースの食品を生産することができます。よって、従来よりも必要な鶏の羽数を減らすことができ、鶏肉食品の生産の効率アップ、コスト削減につながります。
また、骨が含まれているため、従来よりもカルシウム含有量・栄養価が高い食品にもなります。しかも、見た目や味に大きな変化はないため、消費者は食習慣を大きく変化させたりより多くのお金をかけたりすることなく、よりサステナブルで健康な食の選択肢に手を伸ばすことができるようになるでしょう。

『食品業界、消費者、地球、すべての人がWin-Winになれる技術であり、空想でも遠き未来のイノベーションでもなく、”いま”まさに食品業界で利用できる技術である』とSuperGroundのCEO Santtu Vekkeli氏は語ります。

実際に、SuperGroundのこの技術は、もうすでに完全に準備が整っており、世界中の消費者に提供する準備もできているとのことです。私たちの食卓にこのサステナブルで健康な骨入りチキンナゲットや骨入りミートボールが並ぶ日もそう遠くないでしょう。

(参考:Finnish food tech startup SuperGround invents new food production line, Provisioner)

サステナブルな食の未来の解決策は一つじゃない

サステナブルな食の選択肢として『お肉を使わない』代替肉(例:大豆ミート)などが代表例としてよく紹介されている一方で、『環境負荷が大きいとわかっていてもお肉が食べたい!』と切実な思いを抱いている人、少なくないのではないでしょうか。いや、そういった人の方が圧倒的に多いかもしれません。これからも美味しい『お肉』をずっと食べていられるように、いま様々な食品メーカーが試行錯誤を続けています。今回のように、新しい技術を開発し、従来のお肉の可食部を増やしてよりサステナブルに鶏肉を食べる方法を提案する企業もその一つですね。これからフードテックはどのように発展していくのか、お肉の未来はどう変わっていくのか、これからも一緒に注目していきましょう!

文・構成/SD学生編集部(M.M)

Tags: フードテック

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